発達障害であれば人生に失敗はつきものである。
仕事でやらかす失敗から、日常生活における些細な失敗まで。
いつでも!どこでも!どんなときでも!
私の後ろには失敗が付いて回る。
たまに失敗するぐらいなら「まあこういうこともあるさ」と簡単に気持ちを切り替えることができるのかもしれないが、私の場合は毎度毎度のことなので、積み重ねてきた失敗と後悔はそう簡単に割り切ることができない。
いつの間にか、些細な失敗でもメチャクチャ落ち込むようになってしまった。
しかも長期間にわたって失敗を引きずってしまうのでタチが悪い。
「あのとき、ああしていれば……ッ!」「どうして、あんなことしちゃったんだ……ッ!」
会社から帰宅した後でも、ご飯を食べているとき、お風呂に入っているとき、寝ようと布団に潜ったとき、ふとした事で失敗した記憶が呼び覚まされ、後悔に悶え苦しんでしまうのだ。
耐震性能が低すぎる私の心
私の心は揺れに弱い。
些細なアクシデントがあっただけでも、グラグラ揺れてしまう。
建物で例えるなら、震度1の地震で全体がガタガタ揺れるぐらい弱い。
他の人にとっては気にならない程度の揺れが、私にとっては震度4ぐらいの揺れに感じてしまうのだ。
「まあいっか」が言えない
失敗を引きずりやすい私は「まあいっか」という考えかたが苦手である。
私は仕事に精力的というわけでもないのに「仕事はちゃんとやらなきゃ」という半端に生真面目な性格をしているせいで、失敗するとかなり凹む。
実際は大したことでもないのに、それを自分で勝手に重く受け止めてしまうのである。
それでダメージを受けているのだから本当に生きづらい。
柔軟な心を手にいれるためのシンプル思考
さて、そんな私がとある本を読んだ。
「人生を変えるシンプル思考 77」 というタイトルなのだが、これで本当に人生が変わるかは保証できないが、今までと違う考え方を取り入れるという意味で、とても役に立ったので紹介する。
この本の主題を要約するとこうである。
「心が硬く固まっていると、些細なことで簡単にバランスを崩してしまう。そうならないためには、どんなことでも受け流せる柔軟な心が必要だ。とりまゴチャゴチャ考えずにもっとシンプルに生きろよ!」
みたいな感じだ。
それじゃあシンプルな思考ってどういうものなのかについて、色々な例えを用いて解説してくれている。
本来、心というものは柔らかく、形の定まらないものであるはずだ。それが硬くなるのは心が何かの理由で固定され、硬くなってしまったからに他ならない。心が動かないよう硬く固定しているのは、紛れもなく固定観念である。
出典:人生を変えるシンプル思考 77
1つのことに囚われないこと
この「適当」という言葉は手抜きするような意味に聞こえるかもしれないが、ここで言いたいのはそうではなく「一つのことだけに囚われないこと」である。
失敗をしてしまうと、頭の中がそれだけに埋め尽くされてしまいそうになるが、それはあくまで全体の中の1つにすぎないということを忘れてはいけない。
一つのことに囚われている状態というのは、言ってみれば、木に生い茂っている葉の1枚だけをじっと見続けて、1枚の葉っぱが落ちると慌てふためいてしまうようなものだ。
しかし、全体を見ることができれば、それは無数に茂る葉っぱの1枚でしかなく、その1枚が落ちたところで、騒ぐようなものじゃないと理解できる。
人生に「てきとう」を加えよう
発達障害の人間は、不真面目だから失敗するわけではないのだ。
真面目に一生懸命やろうとしているけど失敗してしまうのだ。
だからこそ、失敗したことを後悔し、悩みを引きずってしまう。
しかし、残念ながら、私たちと失敗は切っても切り離せない仲なのだ。
どんなに気をつけても、普通の人よりも多くの失敗を積み重ねてしまう。
それを一つ一つ後悔するのは、あまりにも辛い人生である。
ときには失敗をしたら反省はすれども「まあしょうがない」と気楽に考えることも必要だ。
下手に悩んで、頭の中がそれでいっぱいになって余計に失敗しやすくなってしまう。
それよりも、失敗する自分を「失敗したけど、お前はよくやったよ、だからそんなに気にしなくていいさ」と自分を許してやったほうが頭も心も楽になるのではないだろうか。
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