昔から人と同じことをしても、だいたい自分が一番遅かった。
子供の頃なら「のんびり屋さんねぇ、おっほっほっ」なんて微笑ましい言葉で済まされるけれど、社会に出て働き始めるとそうはいかないわけで。
テキパキ動くことができない私はいつも「どうして自分は人よりも作業が遅いのだろう?」と焦りを感じたものである。
まあ今となっては「そんなん知るかっ!遅いもんはしゃーないんじゃぼけぇ!」と開き直っているので、作業スピードを要求されない仕事(例えば忙しくはないけど、地味な作業を淡々とやり続けなければならないような仕事とか)しかやらなくなったのだが……
まかり間違っても、ショップ店員なんて適正論外な仕事に就くことは二度とないだろう。あんな地獄は一度だけで十分だ……ッ!
そうやって既に割り切りを済ませているわけだが、「なぜ私は作業が遅いのだろう」という疑問は残ったままである。
なので今回は、改めて作業が遅い原因について考えてみようと思う。
原因1.作業が遅いのは動作の前に”長考”をするから
作業スピードの早い人を見ていると、考えるよりも先に手が動いているのではないかと思うぐらいテキパキと動いているのがわかる。
まあ、本当に何も考えずに仕事をしているわけではないのだろうが、作業の早い人と私の違いはまさにそこにあるのではないだろうか?
作業の早い人は1つの動作に対して思考回数が少ないのだ。1回の思考で的確に最適な動作をイメージして実行しているように思える。
逆に私の場合、1つの動作をする前にアレやコレやと色々考えなければ動作に移せないのだ。
例えば「名簿リストをエクセルの表に入力しなさい」という作業をするとしよう。
【作業の早い人の手順】
- エクセルを開く
- 名簿の上から順番に入力する
- 確認する
- 終わり
【私の手順】
- エクセルを開く
- エクセルの表の幅が気になって直す
- どうやって入力すれば早く終わるか考える
- 名簿を上から下まで一度よく確認する
- 入力開始
- 1つ入力するたびに名前が間違ってないか何度も確認する
- 入力が終わってから心配なのでもう1度確認よく確認する
- 終わり
――極端な例だと思うかもしれないが、マジでこんな感じだからね?
心配性のチキンハートだから、なにをするにも手を止めて考えてからでないと不安で行動できないのである。
キーボードを打つのもいちいち考えてるから遅いのだ。
原因2.雑な計画による手際の悪さ
余計なことを考えるクセに、それが作業の効率化に役立っているかと言われると、そんなこともなく、むしろ勘違いをしていたり間違ったやり方をすることもよくあるのでむしろ手際が悪くなる
長考するくせに、フワッとした詰めの甘い計画によって、いざ行動に移して「あれっ、これだとダメじゃね!?」と気づいてやり直すはめに陥るのだ。
「それなら最初から考えずに動け!」と思われるかもしれないが、心配性なので考えてからでないと動けんのです!
「だったら綿密に考えてから実行に移せよ!」と思われるかもしれないが――
それも苦手なんだよなあぁぁァッ!!!
曖昧なイメージまでしかたどり着けないので、結局最後は行き当たりばったりヨ!
原因3.単純にすんごい不器用なのです
ゴミ袋ってさぁ……結ぶの難しいよね?
「お前は一体何を言ってるんだ?」と思った人もいるだろう。しかし私はマジだゼ?
以前にあった出来事なのだが、職場のゴミを捨てるためにスタッフのおばちゃんと一緒にゴミ袋をまとめていた。
私はいつも通りに袋の口を縛っていたのだが、そこで女性スタッフから一言。
「あははっ! なにのんびりやってんのよ!」
――え? べつに私はのんびりやってるつもりじゃないんですけど?
――――むしろ割と急いでやってるぐらいなんですけどおお???
言うが早いか、おばちゃんは私の残りのゴミ袋の口を結んで見せる。
はっ早えええぇぇぇっッ!???
なんということだ! おばちゃんのゴミ袋結びスピードはゆうに私の3倍はあるではないか!
ショックを受けた私は最大スピード全開MAXで結び始めたっ!
もたもた……モタモタモタ……もたもたもたもた…………
無理なんですけど!? ゴミ袋結ぶの無理なんですけどおお!??
つまりアレだ。色々と考えすぎるというのも作業が遅いという原因なのは確かだが、根本的に私が不器用だということもまた、大きな原因なのである。
まっ、原因がわかったところでどうしようもないけどネ!
色々と原因を考えてみて、それっぽいことも分かったわけだが、それじゃあ改善可能なのかといえば、まあムリだね!
心配性も不器用も、治そうとして治るレベルじゃねえのだわ!
まあ私は今更この特性を治そうとかは思っていない。けど訳もわからないまま悶々とするのも嫌なので、はっきり無理だと分かった方がよっぽど健康的だと思うわけなのサッ!
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