「誰だってぇ、何かを成し遂げるために生まれてきたんだぁ」 by なんか偉そうなことを言う人
みたいな名言てよくあるじゃん?
まあ私も思春期の時分には「自分が生を受けたことに大きな意味があるはず!そんな気がしてならない!」などとイキっていたものだ。
(もしこのブログ内でそんなことが書かれていたとしたら、それは遠い過去の私である)
しかし、そんな若さがみせる幻想など自分が発達障害であると自覚した時点で簡単に消えてしまった。
失敗に次ぐ失敗、挫折による挫折、その結果、「ああ、そっか、私は何も成し遂げられない人間なのかぁ」と気づいてしまったわけである。
所詮は無知と若さが見せていた幻想である。そんなものはシャボン玉が割れるぐらいあっけなく消えたのだった。
誠に遺憾ではあるが、それはまあ自分を知ったのだと言えなくもない。
しかし、それだけでは済まない問題も残されてしまった。
自分が出来損ないだと知った後も、私の中には、
「誰だってぇ、何かを成し遂げるために生まれてきたんだぁ(笑)」
という無責任な名言ぽいものが残ったままなのである。
これは非常に厄介なのだ。呪いの楔と言っても過言ではない。
思うに、発達障害で悩む人の多くは、根が真面目な人間なのではないだろうか?
もちろん、こんなブログを書いている私であっても例外ではない。(いやマジですヨ)
真面目であるがゆえに「何かを成し遂げられない自分の人生に意味なんてないのでは……」と考えてしまう。
真面目であるがゆえに、社会的に生産性のない自分という存在が許せないのだ。
こうなったのも、世の中にはびこる偉人・著名人どもが“人生の意味”などという幻想を説いて回っているせいだ。
そりゃあ、おまえらは世間に名を残すような、あーんなことや、こーんなこと、をやってのけたのだから「私はこのために生まれてきたんですわぁ」とドヤ顏で言えるだろうさ。
けれど持たざる者である私たちのような人間に人生の意味を求めさせるというのは「ゴールのない迷路で苦しみながら朽ち果てろやぁ!」と言っているのも同然である。
残虐非道とはまさにこの事よ!!
そもそも「人生には何かしらの意味がある」という前提自体が間違っている。
そんなことを考えたところで、私たちのような人間が幸せになれるわけがないのだ。
そういえば、過去に私がバイトをしていた職場には、借金があるのにギャンブルがやめられないK君がいた。仕事はサボるけど休日のパチスロや競馬はサボらない。高倍率の馬券を買っては「これが当たれば○○万〜」と妄想を膨らませていたK君(もちろん当たらない)
普通の人達による基準で言えば、彼は社会不適格な人間なのだろう。そして私のような発達障害持ちもまた社会不適格な人間と見なされる。
しかし、K君と私の幸福度はどちらが上か比較すると、残念ながらK君の方が人生を楽しんでいると言えるだろう。
彼が「自分の生まれた理由とはなんだろう……」なんて考えるだろうか?
いやそれはない。そんな暇があったらパチンコを打つに決まっている。
彼は銀玉が転がり落ちるのを見ながら「何も成し遂げられない人生に意味などあるのだろうか……?」と悩むだろうか?
断じて否である。彼は自分の人生に微塵の疑いも持たないであろう。
K君は愚か者であるが、間違いなく自分の人生を楽しんでいる。
そんな彼を見て、私は隠された真実に辿り着いてしまったのだ。
もしかして、無意味に人生の意味を考えて悩み苦しむ私は、愚かなK君よりも愚かなピエロなのではないだろうか!?
という真実にネッ!
ギャンブル依存症になりたいとは微塵も思わないが、それでも私が余計なことを考えて生き辛さに拍車を掛けているのは確かである。
「何かを成し遂げるために生まれてきたんだぁ」なんて考えるのは、それが可能な人だけで勝手にやってりゃいいことなのだ。
真面目が故に人生の意味などを考えてしまう私のような発達さんは、深く考えずに生きた方が具合がいいのかもしれない。
それに気づかせてくれたK君よありがとう。きっと彼は今もどこかで借金こさえてパチンコしてるに違いない。
コメント
ここを見かけてはや一年。
読んだはずなのにゾンビアタック予定です。
普通になりたかったけど私は普通ではないと改めて実感。
不相応な責任に突っ込んだらだめですね!
お金や時間が良くても先で潰れるか大ポカかます未来しか見えなくて。
愚者は体験しても変われないから現状で勝負するしかないけど、
省エネで気を楽に動ける仕事を探します。
何か気分を充足できることがあれば変われるんでしょうか。。。
愚痴失礼いたしました。
失敗ばかりの私は本音いえば「もう疲れたからなんもしたくなーい」という感じですが、そういうわけにもいかないのが辛いところですネ。
私たちは昔のパソコン並みのスペックしかないわけですから、なるべく負荷の少ない仕事を選びつつ、日々のモチベーションを上げる何かを探すというのもまた難題なんですよねぇ……
まったく生きづらいものですナ!