発達障害者とは普通の人より努力に向かない傾向にあると私は思う。
なぜかといえば「成長が遅く成果を実感しづらい」からだ。
なんか世間では「発達障害の人は興味のあることに対してものすごい集中力を発揮するんだよね!」みたいな認識をしている人がいるけれど、そんな集中力特化型は多くの発達障害者の中で、ほんの一部に過ぎない。
その中でも「世間に有益とみなされる特性」に限定すると、さらに少なくなるだろう。
ちなみに私は、そんな過集中の特性は持っていないわけで、むしろ注意力散漫で物覚えが悪い。
私のようなタイプの発達障害者は努力に向いてない。
よーいどんで同じことをしたはずなのに、相手はいつの間にか自分よりもずっと先まで進んでいるのに、自分はいつまで経ってもスタート地点付近でもたもたしている。
結果が出ないからすぐに投げ出してしまいがちで、努力も長続きしないから困ったものだ。
だから同じようなタイプの人に、無理して頑張れなんて言うつもりはない。
しかし、それじゃあこの先、何も頑張らずただ生きていく人生というのもしょうもない気がするので、どうにかしたい。
だから努力を継続させるにはどうすればいいかを考えてみた。
カメはウサギと競争してはいけない
さて、みなさんは「ウサギとカメ」をご存知だろうか?
物語に登場するカメが地道に走りつづけて、さぼってるうさぎを追い越すという、有名な話だ。
この話だと「コツコツ努力した人は最後にすごい結果を出すんだぜ☆」みたいに聞こえる。
しかし、私がまず言いたいのは「カメがウサギを追い越せるわけねえだろ!」とういことだ。
いくら頑張ってもカメがウサギとかけっこで追い抜くことは不可能だし、そうそう都合よくウサギがさぼってくれるわけでもない。
普通に勝負をすれば、まずカメが勝つことは不可能である。
そもそも、カメがウサギと競おうとすること自体間違っているのだ。
努力が長続きしない理由には「カメのくせにウサギと同じぐらいの成長を望んでいる」ことが挙げられる。
そりゃあそうだ、自分は必死にやっているのに、どんどん先をいく人の後ろ姿ばかり眺めていたら、やる気なんて消え失せるに決まっている。
つまり、努力に対する成果を高望みしすぎてはいけないということだ。
カメは結果を求めてはならない
例えば、私のブログの更新頻度が低い。
しばらく何も書かないときもある。(毎日何か書くほどエキサイティングな人生を送っていない)
そんなわけだから、ブログ開設時の1日のPVは一桁なんてこともあった。
ネットのキーワード「ブログ PV」で検索すれば、ブログで生計を立ててる人たちの記事がヒットするはずだ。
そこには「うちのブログは1日◯万PVです!」みたいなことが書かれている。
彼らはいわゆる”ウサギ“である。
おそらく、多くのブログ初心者は、そうしたウサギの書いた記事を読んで「自分もきっとこれぐらいできるに違いない!」と想像をするだろう。
しかしながら、世の中の全員がウサギなわけがないのだ。
私のように、大半がノロノロとしたカメなのだ。
ブログを初めてもすぐに辞めてしまうという人は「想像してたのと違う!やってられるか!」と思ってしまうのだろう。
そりゃあそうだ、カメがウサギと同じことをしても、同じ結果にならないのは当然である。
自分がカメだと気づいてないのか、それとも自分がカメだと認めたくないのか。
ともかく、カメがウサギと同じ結果を求めること自体が間違いなのである。
私が未だにのらりくらりとブログを続けていられるのは、初めからそんな結果なんて求めていなかったからである。
自分がカメだと自覚しているのだから「すぐに結果が出ないことは当然」と受け入れられたのだ。
ここで結果を求めていたら、私はすぐにブログを止めていただろう。
なんとなくでも続けていたらチョビット前に進む
さて、そんなカメがノラリクラリとブログを続けていたらどうなったか。
いつの間にか1日◯万PVになっていた?
とかね、そんな都合のいい展開になるはずがない
10PVが20PVに、20PVが40PVに、40PVが60PVに……
カメの歩みなんてそんなもんである。
しかし、これを前進していると考えられるかどうかで、またブログを続けられるかどうかが変わってくる。
数字だけみたら、最初は10PVが60PVになった時点で6倍である。
これは間違いなく前進と言ってもいいだろう。
しかし、自分がカメだということを受け入れられない人は「でも有名ブロガーは1日に◯万PVだし!それと比べたらこんなの無意味だよ!!」と考えてしまうのだ。
「だからウサギと比較するなと言ってるじゃろがーいっ!!」
である。
ここなのだ。自分の成果を、なぜかウサギの成果と比較してしまう。
いや、それで「ちくしょう!もっと頑張ってやるぞ!!」と気合を入れるならいいけど、それでやる気がなくなってしまうなら比較してもいいことなんてないだろう。
自分がカメだと認めて、その小さな一歩を認めてやればいいじゃないか。
カメなりの成長をする
カメはウサギと比べたらのろい。
カメが成長しても、やはりウサギと比べればのろい。
しかし、序盤のカメと中盤のカメでは、中盤のカメのほうが成長しているぶん早い。
カメだって成長するのだ。
努力に向いてないとしても!
努力への適性、努力に向いている人、向いていない人という差は確かに存在しているだろう。
発達障害のせいで普通の人よりも努力をするのが難しい人は確かにいるのだ。
しかし、だからといって、その人には努力が全くできないということにはならない。
他の人に比べると歩みは遅く、成果も出にくいかもしれないが、一歩ずつ進んでいくことなら誰にでもできるはずだ。
「今」歩いている道は「次」の道に続いていると考える
もしも、今の努力を途中で諦めたとしよう。
そしてまた次に別の努力を始めたとしたら、今まで歩いてきた道はどうなるだろう?
ヒョイと横に飛び移れば、過去と切り離された新しい道を歩けるのか?
そんな事はありえない。
道は分岐しながらも途中で途切れる事はない。
道は繋がり続けるものなのだと思おうじゃないか。
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